戊辰戦争は、1868年(慶応4年/明治元年)から始まった旧幕府軍と明治新政権軍の内戦で、戦闘は日本各地で繰り広げられましたが、鳥羽伏見、上野、東北・・と明治政府軍が各地で旧幕府軍を破ります。
そして、最後の戦いの地となったのが北海道の函館です。
江戸時代、北海道は蝦夷地と呼ばれ 1866年に五稜郭が完成し箱館奉行所が置かれていましたが、2年後の1868年に江戸幕府が崩壊し、代わって新政府側の箱館府が置かれました。
五稜郭といえば星型のその形が有名です。日本初の洋式城塞の五稜郭は、ヨーロッパで発達した「城郭都市」をモデルとした、土塁が五か所設置されている稜堡(三角形の突端部)式の城郭です。
函館タワーから見た五稜郭。星状態なのがわかります
1868年8月、榎本武揚率いる旧幕府海軍は江戸湾を脱出し、東北地方に立ち寄り旧幕府側の残党勢力や敗残兵たちを乗せて北上。
そして旧幕府軍は、12月5日に五稜郭を占領し箱館政権を樹立。これが江戸幕府勢力による「事実上の政権」で俗称「蝦夷共和国」です。
「蝦夷共和国」は、五稜郭内の旧箱館奉行所で行政を行っていました。
行政が行われていた旧箱館奉行所
つまりこの時点で日本には「明治政府」と旧幕府軍を中心とした「蝦夷共和国政府(箱館政府)」の2つの政府が存在したことになります。
この「蝦夷共和国」では、貨幣も発行され、日本で始めての選挙(入札)が行われ榎本武揚が総裁に選ばれています。
しかし、翌年、明治政府は北海道に上陸し旧幕府軍を破り、5月18日、旧幕府軍は無条件降伏し蝦夷共和国はわずか実質半年足らずで消滅します。
そして、旧箱館奉行所もやがて解体されます。
江戸幕府→明治政府→蝦夷共和国→明治政府・・・わずか数年の間に為政者が4度も変わった函館五稜郭、そして旧箱館奉行所。
おっさんは、その地に立つと大きな歴史のうねりに奔走された、はかなさや侘しさを感じました。
この五稜郭では、毎月5月に2日間にわたり箱館五稜郭祭りが開かれます。
初日は、新撰組副長で、この戦いで戦死した土方歳三を演じる「土方歳三コンテスト」、2日目には、戦闘に参加した旧幕府軍や官軍に扮した人たちが五稜郭まで行進するパレードがあります。パレードでは「京都新選組」「海軍伝習士官隊」「外国人」などたくさんの種類が参加し、途中で大砲を撃ったり白兵戦も再現されるなど、見ごたえがあります。
おっさんも2018年に、この祭りを見に行き、行列について五稜郭まで歩きました。
五稜郭内では、戦闘や明け渡しを再現する「開城セレモニー」などが披露されます。
・・ですから、一度、五稜郭祭りの時期に五稜郭を訪れるのもいいと思います。
<<五稜郭への行き方>>
【JR函館駅から】
市電で「函館駅前」に乗り「五稜郭公園前」下車 徒歩15分程度(運賃:230円)
・函館バスで
「函館駅前」から乗り「五稜郭公園入り口」下車 徒歩10分以内
・函館駅前(4番乗り場)から五稜郭タワーシャトルバスで下車3分(片道200円)
【JR五稜郭駅から】
・函館バス「五稜郭駅前」から乗り「五稜郭公園入り口」下車 徒歩10分程度
ダイヤや料金は変更の可能性があるので確認を!
市電は、函館交通局 0318-32-1730
(参考)
箱館五稜郭祭*公式サイト - Hakodate Goryokaku-Sai
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