(要塞の島)
東京湾に浮かぶ猿島は、東京湾唯一の無人島で同時に観光の名所でもあります。
そして、かつては東京湾を守る「要塞の島」でもありました。
幕末、明治、昭和と3度にわたり要塞の島となった猿島を見ていきます。
幕末の1847年、ちょうど外国船が幕府に開国を求めてちらほら姿を見せ始めた頃、江戸幕府が猿島にお台場とよばれる要塞を日本で初めて設営し海の守りを固めました。
そして明治に入ると猿島は陸軍省・海軍省の管轄地になり猿島砲台が築かれました。フランス製の大砲4門を配備して、本格的な要塞づくりに乗り出し島内の岩壁を削ったり堀ったりしたあとを煉瓦で覆ってできた要塞は今その姿が残っています。
赤煉瓦がすごくおしゃれです。
この要塞を覆う煉瓦はフランス積みという方法で積まれたものです。
フランス積みとは、1つの段に長い煉瓦と短い煉瓦を交互に並べ、それを次々に重ねて積んでいく方法で、幕末から明治初期にかけて用いられました。
しかし、その後、1つの段すべてに長い煉瓦だけを並べたものと 1つの段すべてに短い煉瓦を並べたものをそれぞれ交互に積み上げていくイギリス積みに移行していきます。
そのため猿島に現存するフランス積みは非常に珍しく建築学的にも歴史的にも貴重だという事です。
その赤煉瓦の雰囲気がいいのか、おっさんが訪問した時は、コスプレをして写真を撮る人達に何度も遭遇しました。
さらに太平洋戦争末期には、首都圏の防衛施設として、その重要性が増してきました。昭和16年ごろから鉄筋コンクリートの円形の砲座が5っ造られ、その上に高射砲が配備されました。
島の北部には3つの砲台跡があります。大きな大砲を360度、回転させ、東京湾を通過する船を攻撃する目的でしたが、実際に使われたことはありませんでした。
山道を登っていくと展望広場があります。この展望台は、島の中央部にあり、おっさん世代的には、仮面ライダーのロケ地で有名です。
具体的には、コブラ男と仮面ライダーがこの展望で戦ったり、仮面ライダーに敵対するゲルショッカーが結団式か何かでこの展望台の上で旗を掲げています。
猿島は、かつての要塞としての顔だけでなく、日蓮さんの洞窟やいい釣り場もあるらしく、また海水浴やバーベキューを楽しむことが出来ます。
ジブリ映画の「天空のラピュタ」を連想させる風景、おっさん世代には仮面ライダーのコブラ男がいた島や、ゲルショッカー基地がある島として有名で年間15万人が訪れます。
首都圏から近い場所に、こんなに魅力ある島があるとは!!是非足を運んでください!
●フェリー料金と時間は変更になる可能性があるので、公式HPでご確認下さい。
https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/4130/sisetu/fc00000431.html
<<猿島への行き方>>
京浜横須賀中央駅から徒歩15分程度で三笠桟橋に行き、そこからフェリーで10分。
(猿島紹介HP)
・横須賀市HP https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/4130/sisetu/fc00000431.html
・横須賀集客促進実行委員会 https://www.cocoyoko.net/spot/sarushima.html