新宿にあった淀橋浄水場の名残が
新宿中央公園にありました。
かつて都内に水を供給していた淀橋浄水場。
その当時使われていた建物が都庁近くの新宿中央公園にある六角堂です。
六角堂は、洋風四阿(あずまや)で、新宿区立新宿中央公園の富士見台と呼ばれる築山の上にあります。
この六角堂は、広大な淀橋浄水場の中に造られた見晴台です。
浄水場の見学者がここから浄水場を眺めて説明を受けたり、浄水場で働く人の憩いの場として使われたそうです。
この六角堂の周囲の地面には煉瓦が敷かれていますが、これは浄水場の壁に使われていた明治30年ごろの煉瓦です。
下写真の下のほうに見えます。
当時は、ここから富士山を眺めることもできたそうです。
しかし残念ながら今は、富士山は全く見えませんでした。
現在、この六角堂があるのは新宿の高層ビル群の中にある新宿中央公園。
この公園の面積は約8万8千平方メートル、散歩するにはいい場所です。
【一般社団法人 新宿観光振興協会HPの「旧淀橋浄水場六角堂」の記事】
(都内に水を供給していた淀川浄水場)
六角堂は淀橋浄水場で使われていました。
現在、新宿駅西口の高層ビルが林立している一体には、1965年(昭和40年)まで広大な浄水場・淀橋浄水場がありました。約34万平方メートルで東京ドーム7個以上の広さで、その大部分が、沈澄池や濾澄池、浄水池でした。
淀川浄水場は、玉川上水を1898年(明治31年)に日本橋、神田の通水を開始し、翌年には、都心部に1日17万立方メートルの水を送っていました。
しかし、都市化が進み新宿に広大な土地が必要となり、淀橋浄水場は、東村山浄水場へと引っ越しました。
この貯水場の広大な跡地は再開発が行われ、京王プラザホテル、東京都庁などが並ぶ高層ビル街となっています。
今は姿を消して存在さえも忘れられた淀橋浄水場ですが、そのわずかな名残が新宿の
ど真ん中に今も残っています。
【一般社団法人東京建設業協会HPに書かれた「新宿副都心と淀橋浄水場」記事】
<<六角堂への行き方>>
住所:東京都新宿区西新宿2-11新宿中央公園内
下の写真ですが、都庁の右下に六角堂が見えます。(暗いけど・・・)