現存稼働している九州最古の灯台の部埼灯台を見に行く途中に、進行方向左側に不思議な神社が登場しました。
皇産霊神社。「みむすび」と読みます。
実際に、この神社を訪れましたが、なかなか変わった神社です。
天照大神あり、河童あり、七福神あり、縁結びがいて、菅原道真、さらには聖徳太子
までいます。
この神社に来れば色々お参りできる、総合商社状態の神社でした。
神社と言うと数百年の歴史を持つものを想像しますが、この皇産霊(みむすび)神社は、福岡県北九州市の小倉に本部がある冠婚葬祭・介護業のサンレーと言う会社が
1996年(平成8年)に設立した神社です。なんと30年の歴史もないんです!
(主祭神)
日本の神話に登場する神は「国津神」(くにつかみ)と「天津神」(あまつかみ)に
分けられます。
「国津神」は、天孫降臨(てんそんこうりん)の前から国土を治めていたとされる神の事を指します。
また「天津神」は、天照大神(あまてすおおみかみ)など高天原にいる神や高天原から天下った神を指します。
ここで、補足。天孫降臨(てんそんこうりん)とは、天孫の邇邇藝命(ににぎのみこと)が、天照大御神(あまてらすおおみかみ)の命令で高天原から宮崎]高千穂峰へ天下ったことです。宮崎を天孫降臨の地。日本の故郷と言うのはこの天孫降臨にちなんで
います。
話を戻してこの皇産霊(みむすび)神社では、古事記・日本書紀など伝える天地造化の大神、天津神系の高皇産霊神(たかみむすびのかみ=男神)と、神産霊神(かみむすびのかみ=女神)の二柱が主祭神となっています。
さて、海岸に面した道路で車を降り、正面からこの神社に入ろうとすると目につくのが「日本一の招福河童像」の看板。
招福河童?? これ何??
最初に出くわすのが坂道にある「光陽門」という大きな鳥居です。
その右側に、河童の像のコーナーがありました。
真ん中にある一番大きな河童像は高さ5.3m、海に面して建っています。
なぜ海??河童は海ではなく川ではないでしょうか?
大きな河童の周りには小さな河童が8体、それぞれ「合格河童」「千両万両河童」「夫婦河童」「縁結び河童」「健康河童」「安産子宝河童」「延命長寿河童」「身代わり河童」が立っています。いっぱいいます!
(菅原道真)
河童の近くに、菅原道真が京都から太宰府に向かう途中に腰をかけ梅の花をめでたという話に基づき再現、復元したという腰掛石があります。
繰り返しますが、「再現」「復元」です。なぜここに再現したのかはわかりません。
さらに、ここ門司と菅原道真の関連は、よくわかりません。
光陽門を抜けて坂を登ると本殿が見えてきます。
その左側には、海にむかっている拝願所があります。
(縁結び、七福神、聖徳太子・・・)
本殿の裏手には、むすび神社、そして縁結びの石があります。
男性は男石に願いを込め、女性は女石に願いを込めてから縁結びの石に祈念すると、
社会人間関係の縁を結び家族とのきずなが深まるそうです。
さらに左手には七福神がいます。
さらにさらに、下に下ると、聖徳太子の像があります。
どうです?
天照大神あり、河童あり、七福神あり、縁結びがいて、菅原道真、さらには聖徳太子
までいる凄まじいラインナップです。
この神社に来れば、いっきにまとめて参拝できます。
神社に掲げられている案内板の最後には
「当神社は「皇産霊大神」の神号を以って日本各地の神社では見受けることのできない数少ない奇霊なる大神をお祀りした神社であります」と書かれていますが、本当に変わった神社でした。
<<皇産霊神社への行き方>>
レンタカーを借りていきましょう。