お盆も過ぎましたが、連日暑い日が続きますね。
暑い日には怪談です。
都内には、四谷怪談に関するスポットがあるんですよ。
今日明日と2回連続で紹介します。
怪談のお岩さんにちなんだ場所①
お岩さんを祀る田宮稲荷神社。
その他、この神社は「四谷於岩稲荷田宮神社」という表現もあります。
このブログでは東京都教育委員会の表記「田宮稲荷神社」で書きます。
夏と言えば「怪談」、なかでも有名な物の1つが四谷怪談。
その四谷怪談の主人公・お岩さんを祀る神社がありましたので、行ってきました。
(四谷怪談とは)
歌舞伎や落語、その他色んなバージョンがありますが、
主なストーリーは、江戸時代初期に、四谷左門町に、田宮伊右衛門と妻のお岩さんが
住んでいました。実は伊右衛門は、婿養子でした。
しかしこの伊右衛門が、浮気をし他の娘と重婚し子供まで作ってしまいます。
その事を知ったお岩さんが幽霊になり、その呪いで、
伊右衛門の関係者が次々と命を落とします。
この四谷怪談は、お岩さんが亡くなって200年くらいたった後の創作であり
演出や脚本をくわえているため、事実とは全く違う内容になったようです。
(お岩さんが住んでいた場所にある神社)
田宮稲荷神社は、四谷と言いながら新宿区の細い路地にあります。
神社が建っている場所は、江戸時代に幕府の御先手組同心・田宮家の武家屋敷があり、この田宮家初代・又左衛門の娘が、お岩さんでした。
ということから、お岩さんが「いいところの出のお嬢さん」と言うことが推測されます。
(夫婦円満でお家を再興したお岩さん)
この田宮邸にあった社が田宮稲荷神社で、お岩さんが婿養子の伊右衛門とともに家を
再興したことから、「お岩稲荷」として人々の信仰を集めたようです。
怪談で描かれる、怨霊丸出しの怖い女性と言う面影は全くありません。
と言うことで、この神社は、「お岩さんの祟りを鎮める」とかそんな神社ではなく、「お家再建に尽力した孝行奥さんのお岩さんの自宅にあった屋敷杜を近所の人々が参拝できるように開放した」と言うのが本当のようです。
田宮稲荷神社は、1879年(明治12年)に火事で焼けてしまいで、中央区新川に移転します。
しかし、その後も、この地には田宮家の住居があり、1952年(昭和27年)に、
この田宮家の土地に再び神社が再建されました。
今まで世間で言われている お岩さんのイメージとは違いますね。
次回は、この神社のすぐ近くにある お岩さんにちなんだお寺 を紹介します。
<<四谷於岩稲荷田宮神社への行き方>>
JR信濃町駅から徒歩15分
地下鉄:四谷三丁目駅より、徒歩6分
住所:東京都新宿区左門町17