「サマータイム=夏時間」・・海外旅行の時や海外に住む人と連絡をするときに、
よく耳にしますね。
「サマータイム=夏時間」は、日の出時刻が早まる時期に時計を1時間進めることで、人工的に昼の時間を長くする制度で、太陽の出ている時間帯を有効に利用することを
目的として、欧米などが実施しています。
(サマータイム日本でも実施!)
実は、このサマータイムはかつて日本でも一時期実施されました。
1948年(昭和23年)、太平洋戦争にやぶれ史上初の外国の占領下になっていた時代に、
GHQの指導で4月28日に公布された夏時刻法に基づき、その年の5月2日の午前0時から
9月11日にかけて初めて実施されました。
上記写真は、今も残る「GHQ本部として使われた建物・第一生命ビル」です。
その後も毎年、この時期になると日本ではサマータイムが実施されました。
おっさんの母親は1929年(昭和4年生まれ)で2021年(令和3年)現在91歳です。
足腰は弱いものの、頭脳明晰で会話も不自由なくできます。その母親は、日本のサマータイム制度を覚えていて、「あの時は、昼から1時間長くなり、いつも以上に働かなきゃいかんし、時間を途中で変えなきゃいかんし、なんかよーーくわからんかったぁあ。」と話しています。この発言からもサマータイムが日本では決して歓迎されたものではなかったと推測されます。
このサマータイム日本導入は、結局日本にはあわずに寝不足などを引き起こし大不評で、サンフランシスコ講和条約が締結された1951年(昭和26年)9月7日(金)が最後となりました。
翌1952年(昭和27年)4月28日に日本が独立を果たし占領期間が終了します。
この2週間ほど前の4月11日に夏時刻法は廃止されました。
つまりサマータイムは、日本では、米軍占領下の1948年から採択されたものの4年後に廃止され以降は実施されていません。
今では日本がかつてサマータイムを導入していたことを知る人も少なくなってきました。
(サンマ―タイム)
日本では 今では『サマータイム(夏時間)』 と言っていますが、導入されていた当初は
「サンマ―タイム」と呼ばれていました。
英語を覚えたての中学生じゃあるまいし サンマ―タイム はないでしょ??
また、秋刀魚とかけて「サンマ―タイムは秋時間だ」という笑い話もあったそうです。
なお、サマータイムは、アメリカでは『デイライト・セービング(Daylight Saving Time(DST)=太陽光(Daylight)を有効活用(Saving)する時間制度(Time)という
意味)』 で呼ばれています。
・・・ということで
4月28日は
日本で初めてのサマータイム導入が決まった日です。