缶ビールを開けるときの「プシュッ!」という、あの音、いいですね。
1958年(昭和33年)9月15日(月)、朝日麦酒(現在のアサヒビール)が日本で初めて缶ビールを販売しました。
容量はビール大瓶633mlの半分ちょっとの350ミリリットル。価格は75円。ちなみに
ビール大瓶1本の値段は125円でした。
(缶ビールは、缶切りで開けていた!!)
缶ビールの日本第1号は1958年に、発売された「アサヒゴールド」です。
なんとこの缶ビール、今の缶ビールのスタイルとは違い、缶詰と同じように缶切りで
穴を開けていました!!
日本最初の缶ビールは、缶に缶切りで穴を開け、そこから中に入っているビールを注ぐタイプ。
そういえば 1970年代には、缶切りが着いていてそれで穴を開けて飲むタイプのジュースがありましたよね。そのビールバージョンです。
しかも缶はスチール素材で、材質が硬く開けにくいものでした。
このアサヒビールの缶ビールを皮切りに翌年の1959年(昭和34年)にサッポロビール、1960年(昭和35年)にはキリンビールから、1963年(昭和38年)にはサントリービールから缶ビールが発売されています。
しかし飲むときは缶切りで2ヵ所に切り込みを入れるというのが面倒くさく、またスチール缶は、材質が硬いため開けにくく、さらに開け方に失敗すると中身のビールがこぼれてしまうなど不便でした。
(缶ビール登場の背景)
缶ビールが登場した当時、ビール業界のシェアは瓶が圧倒的でした。
しかし、ちょうどこの時期、世間ではレジャーブームが到来します。缶ビールは、海や山などのレジャースポットにビールをもっていける=運びやすい、瓶と違い割れない、冷蔵庫などに入れるときに手軽に冷やせる・・・などの利点がありました。
自動販売機の普及、そしてアルミ缶の登場、緩和による大型酒類販売店の登場などに
よって普及が進み、缶ビールの売り上げが加速していきます。
(改良を重ねて缶も進化)
缶ビールの缶じたいも改良が進み1965年(昭和40年)に缶切りがいらないプルトップ缶が、さらに1971年(昭和46年)には指にかけて缶を開けるリングプルトップ缶が登場します。
その後、環境への関心が高まりをみせ、缶ビールや缶飲料のプルタブを海の生物が飲み込むなどの社会問題が発生したため、缶を開けてもプルタブが缶本体から離れないタイプが登場するなど缶ビールが進化していきます。
そして、缶ビールは、いまやすっかり定着しました。
【日本で初めて缶ビールを発売したアサヒビール公式HP 缶ビールの歴史】
9月15日は、
日本で初めての缶ビールが発売された日です。