京都に、日本最初の天満宮という場所があります。
この天満宮は、水難火難避けの神で、地元の人には「水火の天神さん」として親しまれています。
(平安時代に建立)
社伝によると、923年に比叡山延暦寺の天台座主十三世・尊意僧正(そんいそうじょう)によって創建されたそうです。
この天満宮は醍醐天皇の勅願によるもので、「水害・火災を鎮める」守護神として菅原道真が勧請され祀られました。
昔は、現在地より少し西の場所=上天神町に鎮座していましたが、1952年(昭和27年)に現在の場所=堀川通の正面入口、バス停の真ん前に移転しました。
近くには一条戻橋や晴明神社があります。
水火神社で気になった石が2つありました。
(登天石)
「登天石」、、なんとも不思議な石です。
この石のいわれというと。。。
菅原道真が太宰府に左遷され無念の思いのままその地で亡くなった後、都では大雨や
落雷などの天変が相次ぎ、「道真の怨霊による祟りだ」という噂が広がります。
そこで、醍醐天皇は延暦寺の尊意僧正に祈祷を依頼します。
勅命を受けた尊意は、比叡山を降りて宮中に向かいますが、その途中で鴨川が増水し
尊意の行く手を阻みます。
さらに濁流が京の街へ流れ込みました。
すると尊意は数珠をひと揉みして、天に向かって神剣をかざして祈ったところ、たちまち水位は下がり、川面が二つ分かれて水流の間から1つの石が現れました。
この石の上に道真公の霊が現れ、やがて雲の中に消えていきました。
尊意はこの石を持ち帰り供養し「登天石」と名付けたといいます。
まあ、なんともなんともダイナミックなストーリー・・・。
また、この登天石は「隕石だ」という説もあります。
(出世石)
「登天石」の隣には「出世石」があります。
大きくてわかりにくいのですが、実はこの石はハートの形をしています。
この石をなでると大願成就し、出世する石として信仰されています。
おっさんも立身出世を願い 石をなでなで・・
(日本最初の天満宮??)
この水火天満宮は923年に創建された日本最初の天満宮という触れ込みです。
しかし、他の天満宮を見ると山口の「防府(ぼうふ)天満宮(山口県)」は904年に
創建され、京都府南丹市の「生身(いきみ)天満宮」や901年の創建で、いずれもここより古い天満宮です。
うーん。。。。
【水火天満宮公式HP】
<<水火天満宮への行き方>>
堀川通の正面入口、バス停の真ん前
京都市バス「天神公園前」下車、すぐ
水火神社は桜の名所としても有名です。
天満宮といえば梅ですが、水火天満宮では3月末頃から、境内を覆うように枝垂桜が
咲き、多くの観光客を楽しませます。