天孫降臨の地・宮崎。
この宮崎県にある西都原古墳群は、前方後円墳31基、方墳2基、円墳286基の合計319基が現存する日本最大級の古墳群です。
その中にある206号墳は、西都原古墳群のなかで唯一の横穴式石室で、「鬼の窟古墳」と呼ばれています。鬼の窟古墳は、「おにのいわやこふん」と読みます。
鬼の窟古墳は、直径37m、高さ7.3m、土塁の高さ約2~2.6m、土塁の基底部幅約9mの
円墳です。
(鬼の窟古墳:横穴式石室)
鬼の窟古墳は、横穴式石室で、入場無料で石室に入ることができます。
石室の規模は、羨道の長さが4.82m、幅2.29m、高さ1.8m、奥方の玄室は、長さが4.82m、幅2.29m、高さ2.15m。全てが加工された切石で積み上げられています。
石室内には水を排出するための 暗渠 があったこと、追葬が行われていたことなどが
明らかとなっています。石室の天井石は畳3枚程の大きな石です。
また墳丘の周囲に外堤を廻らす形式が見られ、この形式は全国的に例がないものです。
1995年(平成7年)度の調査によって石室の中から,組み合わせ式木棺と推定される
鉄釘、耳環金銅装馬具、須恵器(すえき)、土師器(はじき)などが出土しています。
鬼の窟古墳は、6世紀末~7世紀初めに造られたもので、その規模、設備、装飾品から最後の首長の墓ではないかという説もあります。
(「鬼の窟古墳」の言われ)
西都原あたりにいた鬼が、コノハナサクヤヒメを見初め父神のオオヤマツミノカミに「嫁にください」とお願いします。
しかし、乗り気でないオオヤマツミノカミが「明日の夜明けまでに大きな石の岩屋を
造ることが出来たら娘をやろう」と条件を出します。
その条件を聞いた鬼は、さっそく岩屋造りにとりかかり、夜明け前に岩屋は完成します。岩屋を作った鬼は、疲れと安心感から眠ってしまいます。
さて、条件を出したオオヤマツミノカミが、心配になり様子を見に行くと、すでに
岩屋は完成していました。
娘を渡したくないオオヤマツミノカミは、眠り込んでいる鬼に気づかれないように岩屋の天井石を1枚抜き取り投げます。
そして、オオヤマツミノカミは岩屋が完成していないことを理由に鬼の申し出を断わりました。
という、まあなんとも鬼にとっては飛んでもない結末なんですが、その言い伝えをもとに、この古墳を「鬼の 窟古墳」と呼ぶようになりました。
なんとも、なんとも・・・。
この鬼の洞古墳がある西都原古墳群は、夏にはひまわりが咲き誇り、黄色い絨毯に包まれ綺麗なもんです
<<鬼の窟古墳への行き方>>
レンタカーで行きましょう
住所: 宮崎県西都市大字三宅・西都原古墳群
有/700台(大型6台) ※西都原古墳群全体
西都原古墳群にある鬼の窟古墳の時代、
どんな時代でどんな生活をしていたのでしょうか?