あるときFACEBOOKのメッセンジャーに、
女性から友達申請が来ました。
この方、イエメンで働く女医さんだそうです。
（異国で働く女医さん）
申請承認をしたら、「承認ありがとう」の挨拶とともに、自己紹介が来ました。
下は実際の文章です。補足すると富山県生まれだそうです。
（イエメンは避難勧告が出ている国なのに・・）
いきなりイエメンです。イエメン！！・・・おっさんは、イエメンと言う国名を耳にするのは年に数回しかありません。
同様に多くの方はイエメンの事に詳しくないと思います。
イエメンは、アラビア半島の南にある国です。
イエメンは政情不安定な国で大使館はサウジアラビアに避難しています。
またイエメン大使館HPには 「現在、イエメン全土について「レベル4：退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」の危険情報を発出しています。イエメンに滞在している方は滞在地から、安全な国・地域へ退避してください。」と書いてあります。
このような退避勧告が出ている厳しい状況下にあるイエメン。しかし、この方は日本大使館の退避要請にもかかわらずイエメンに残り医療活動をしているのでしょうか？
（一方的な質問の集中攻撃）
今回、この女性からのリクエストを承諾しメッセンジャーでつながって会話をしたわけですが、これが会話ではなく「どこに住んでいるか」、「職業は何か」「結婚しているの」「家族構成は」・・・と一方的な質問がドンドンきます。
やり取りの中で、こちらから「イエメンでの医療は大変ではないですか」「戦闘地域が近くにありますか？爆弾の音がしますか？」「イエメンでの食事はどうですか」「ラマダンは大変ですか」と質問しますが、イエメン女医は一切答えてくれません。
・・会話のキャッチボールができませんねえ。
その反面、イエメン女医からは、質問攻撃、しかもメッセンジャーでつながって、わずかの時間というのに、いきなり個人情報を聞き出そうとするので「なんか怪しいなあ」と感じました。
（送られた写真を画像検索したら・・・）
さらに、先方は顔写真を送るよう要求してきました。
メッセンジャーでつながって5分もたたないのに顔写真を要求するとは、何かおかしいと思い「顔には自信がないので」と断りました。
あとで調べたら、写真を要求するのは、送った顔写真を「かっこいい」「素敵だ」と
ほめていいい気分にさせ、さらに「ほれちゃった」「好きになった」と展開する戦略的な意味があるそうです。これは相手に恋愛感情を抱かせ、親密な関係にしたあと、お金の要求に応じやすくさせる心理的手口でよく見られます。
さて、おっさんが写真を送るのを拒絶していたら、イエメン女医は、なぜか、自分の
写真を送ってきました。
下が実際に送られてきた写真です。ただし顔写真は隠しています。
向こうが自発的に顔写真を送ってきました。これはラッキー！！
ここで、グーグルの画像検索の登場です。
詐欺師は、インターネット上から勝手に他人の顔写真や画像を使い自分のプロフィールとして設定していることが多いです。
そこで、怪しい相手で写真がわかる場合には、Googleの画像検索でチェックです。
（画像検索方法）
⓵相手の画像をパソコン内に保存
②Googleのブラウザを立ち上げ、トップページに「画像検索」と入れ検索
③すると画像検索画面になるので検索画面の真ん中の写真マークをクリック
下のような画面になるので、ここに先程保存した画像をアップロードし検索する。
（同じ名前や違う名前で合計12個のアカウントを所有！
これは、あやしいなあ）
さて、こうして、グーグルで送られた相手の顔写真を検索すると・・・複数出てきました！！
しかもフェイスブックでは、違う名前で６つ、同じ名前でも６つ、合計12個アカウントが同じ顔写真でアカウントが確認されました。これは何？？あやしい！！
しかも、いずれのフェイスブックにもイエメンの医療活動やイエメンに関する記述も
写真もありませんでした。なんじゃあ？？
さらに、イエメンと言う危険地帯で働く医師なら、かなり高額な給料を支給されていると思いますが、写真を見たら失礼ながら全然高級品にはみえない普段着姿でした。
さらに、この女性の顔とともに「この女性は国際ロマンス詐欺です」とのHP記事も複数出てきました。
怪しすぎる、これは一発アウト！
これは絶対怪しい！・・・と思った後も、様子を見ようとしばらくやり取りを続けました。
（変な日本語）
イエメン女医からの文章には、下のような普段使わない変な日本語もありました。
イエメン女医は、自称日本生まれ日本育ちですが、イエメン生活が続き、日本語の感覚を忘れてしまったのでしょうか？
翌朝は、このようなメールが・・・
なんかスムーズにいかない日本語ですね。
日本人なら絶対に使わない自動翻訳機で作成したような変な日本語です。
それに保護者じゃないんだから何の食事をしようと勝手でしょ？こんなこと聞いてきますかね？
（LINE誘導）
すると、イエメン女医はLINEでつながろうと誘ってきました。メッセンジャーですでに会話しているのに、今更LINEでつながる必要があるのでしょうか？
これは詐欺の手口お決まりのLINE誘導です。
イエメン女医はLINEで連絡を取ろうと誘ってきましたが、おっさんはLINEはやらないので拒否しました。
すると、なんと自身のLINEのQRを送ってきました。ここにアクセスして友達申請して欲しいというのでしょうか？
しかし、なんでこんなにLINEでの申請にこだわるのでしょうか？？
メッセンジャーで十分やりとりできるに、わざわざLINEに誘導するのが怪しいですよね。
このように、おっさんが何度もLINEを断っても イエメン女医はしつこく「LINEを教えて」、「LINEでつながろう」と誘ってきます。
無視していたら このような文が届きました。
おいおい、相手が自分の思い通りに動かないと臆病者呼ばわりです。また友達申請承認して30分もたっていないのに、相手にいきなり臆病というのです！！失礼だなあ！
この対応には頭に来ました。
まったく相手のペースを考えないわがままな人です。
ただ、よくよく考えると、友達申請を消すのはどうかと思い、そのままにしていました。
すると、そのあとイエメン女医から翌朝このような書き込みが・・
この書き込みが日本時間の朝6時28分に来たんです。
これ、時差を考えると日本の方がイエメンより6時間進んでいるので、イエメン時間では夜中の1時28分。・・・とするとイエメン女医は、イエメン時間の夜中に日本では朝を迎えると知っていて連絡をくれたのでしょうか？？ 凄い気配りです。
・・というか、戦乱地域のイエメンの病院で働く女医なら忙しいでしょ？
しかも日本とは時差もあるし・・時差が違う日本在住の人と頻繁に話す時間とか有るのかな？？夜勤の休み時間に書いたのでしょうか？しかしそんな時間あるのでしょうか？
（消滅し、数週間後に別名で！）
おっさんは、しばらく仕事が忙しかったのでこのやりとりを放置していました。
その数日後、そういやイエメン女医はどうしているかと急に気になりFACEBOOKを覗いてみるとこのイエメン女医のFACEBOOKは消滅していました。
その2週間後、イエメン女医が、違う名前と同じ写真で、おっさんの友人のFACEBOOKに出現し「お友達になろう」と誘っていました。
そこで、おっさんはこのイエメン女医とお話をしよう、「前回は急に怒ってしまい大人げなかったのでもう1回ゆっくりとイエメンの医療従事の話をしたいなあ」と思い、
友達申請しました。
しかし、、レスがありません。おっさんのことを覚えていて、怒ってもう相手にしたくないと思っているのかも知れません。
（検索にかけると）
さて、今回のやり取りをもとに、イエメン、女医、医師、詐欺 などで検索したら出てきましたねえ。
このパターンでは、LINEに誘導し、そこで色々会話をして自然と仲良くなったころに、「イエメンで現金が引き出せないから代わりに建て替えて欲しい」とか、
「イエメンから荷物を日本へ送るときの関税のトラブルが発生したので立て替えて欲しい」
あるいは「イエメンから金塊120キロを日本に送る。あなたに一部を与えるので、日本での受け取り人になってほしいとダマシ、その依頼し、金塊の一部を譲ると持ちかけ税関での証明書発行手数料などを次々と要求する」など、
色んな理由でお金を出す話に持っていくそうです。
SNSなどを通じて連絡をとり、個人情報を聞き出したり、個人的に資金援助を求めたりする詐欺の可能性が非常に高いですね。
この詐欺、イエメン大使館も警告しています。
【イエメン大使館HP イエメン情勢を利用した詐欺に関して】
・・・ここでおさらい
・見知らぬ人から連絡が来て、会話にはならずに一方的に相手から個人情報を聞き出して来たら要注意
・相手のプロフィール、顔写真を検索し、情報を集める
・相手が「好きだ」「結婚したい」などと言ってきたら速攻で要注意。
・さらにお金の話を持ち出したら、いったん落ち着き、相手の要求には絶対に応じない
・危ない人とはかかわらずブロックする
いきなり知らない人が友達申請し、
個人情報を聞き出したり、LINEに誘導したり・・
そんなSNSには十分注意しましょう！
