【フジテレビで放送されたドラマ「白い巨塔」より引用させていただきました。
出典:フジテレビ「白い巨塔」】
この前NHKのドラマ「おしん」のことを書いたら、「おっさん、もう1つオススメのTVドラマを教えてよ」と言われたので、ここは絶対の自信を持ってこの作品を作新を紹介します。
1978年(昭和53年)の6月から翌年の1月まで、フジテレビで毎週土曜日の夜9時から
1時間かけて放送されていたドラマで、原作は山崎豊子。
主演は、田宮二郎で大学病院内部での「教授選の権力闘争」および「手術中に死亡した患者の遺族が起こした裁判」の2つの大きなストーリーを軸に、それぞれクセが強い方々が出て裏工作やら、かけひきやら、裏切りやら、色々とドロドロした人間社会を描いています。
主演の田宮二郎以外にも、山本学、中村伸郎、小沢栄太郎、加藤喜、小松方正、太地喜和子、島田陽子、曽我廼家 明蝶、金子信雄、児玉清、山田吾一、谷幹一・・・といった実力派俳優が脇をしめ、重厚で重みがある作品になっています。
主人公の田宮二郎は、この放送の末期の12月に猟銃自殺を遂げています。
(田宮版「白い巨塔」の凄さとは)
このドラマは、今から40年以上も前の作品ですので、当時の医療技術や薬などは、
今では、遥かに進歩や改善されています。
しかし、ストーリーの根幹を成す、「人間の感情」「名誉欲」「羨望」「裏切り」・・・このドロドロとした人間関係は凄まじいものです。
ネタバレになるので、詳細は書きませんが、教授選挙での票をめぐっての裏工作、
それを利用する連中、同期なのに「出世欲に目がくらむ医者とかたや研究に没頭する医者」、患者を見下す医者の慢心からくる手抜き、裁判での裏工作、・・これは見ていて何度もうなりました。
田宮二郎のしぐさ、目線、表情が実にいいんです。
また、先ほど紹介した脇を占める人たちの演技も素晴らしいんです。
あと、ドラマを見ていて感じるのは「間合い」や「沈黙の時間」があるんです。
これは見ている人に感情移入や考える時間を与えてくれます。
各所に伏線を張り巡らせたストーリーも良いです。
(田宮版「白い巨塔」を是非御覧下さい)
田宮版の白い巨塔はDVDで発売されています。
レンタルビデオで借りるもよし、あるいは購入するもよし。
山崎豊子の本を読むのもよろしいです。山崎豊子は、この「白い巨塔」以外にも、
「華麗なる一族」「二つの祖国」「大地の子」「沈まぬ太陽」といった名作を手がけています。
というわけで、時間に余裕がある方、
感動したいなあと言う方、
是非「田宮版白い巨塔」を御覧下さい!