1958年(昭和33年)の12月23日、
東京・芝公園に東京タワーが完成し完工式が行われました。
東京タワーの正式名称は日本電波塔で、東京のシンボルでかつ観光名所となっています。
東京タワーは高さ333mでフランス・パリのエッフェル塔の312mよりも21m高く、
当時は、世界一の高さの建造物でした。
自立式鉄塔としては、2012年(平成24年)5月に完成した東京スカイツリーに抜かれるまで日本一の高さでした。
(東京タワーが完成した1958年(昭和33年)とは)
東京タワーが完成した1958年(昭和33年)はどんな時代だったのでしょうか?
調べてみると日本各地でテレビ局やラジオ局の開局が相次いでいます。
人々の暮らしに目を向けますと、タワーができる2年前の1955年(昭和30年)に
「3種の神器」という言葉がはやっています。
この「3種の神器」は「電気冷蔵庫・電気洗濯機・テレビ」を指すのですが、
「神器」ということから推測できるように、当時はまだ、それらが高嶺の花、つまり「持っていない。購入したいけれど、それらを買う余裕はない。早く買いたいなあ」という物です。
テレビ放送が始まったのは1953年(昭和28年)で、しかもテレビ自体が高価だったため
基本的には一般の家庭にテレビはなく、家庭での娯楽はラジオを聞くことでした。
当時テレビが自宅にあったのは、企業や大会社の社長や大金持ちだけという時代です。
電話も、まだまだ高価で、電話を持っているのは企業や商売人、お店がほとんどで、
まだ電話を持っていない家庭のほうが多かったそうです。
現在の首相の安倍晋三さんのお祖父さんの岸信介さんが総理大臣になっていました。
東京タワーができた1958年(昭和33年)は、そんな時代でした。
(タワーの建材は米軍戦車)
東京タワーが作られる前に、朝鮮半島では朝鮮戦争が起きました。(1950-1953)
戦争終了後、そのときに米軍が使用した戦車をアメリカ本土まで持って帰るのはコストが
かかるため、それを溶かして東京タワーの建材にしています。
米軍の戦車90台が建材として使われているそうです
戦車は敵の射撃を受けても壊れないくらい頑丈なので、タワーの建材としても、最適だったかもしれません。
【以前、東京タワーに関して書いたブログはここです】
今年2019年(令和元年)は東京タワーが完成して61年。
この間、技術は進歩し人々の暮らしも急速に変化しました。
東京タワーは、その変化を見つめ続けてきました。
そして今後も見続けていきます。
<<東京タワーへの行き方>>
住所:東京都港区芝公園四丁目2番8号
【東京タワー公式HP】
【全日本タワー協議会の東京タワー】