1927年（昭和2年）9月21日、
日本で初めてのファッションショーが行われました。
（三越ホールのこけら落としの１つとして開催）
ファッションショーが開催されたのは、東京・日本橋の三越呉服店、現在の『三越本店』の６階にある『三越ホール』、現在の『三越劇場』です。
「三越ホール」は、この年にオープンし、4月には歌舞伎の公演があり、それに続く、
こけら落としイベントの１つとして､ファッションショーが開催されました。
当時は、昭和が始まったばかりで、まだ“ファッションモデル”という職業がなく、
ファッションショーも初めてでした。
そのため、9月21日三越で開かれた日本最初のファッションショウには、水谷八重子（先代）、東日出子、小林延子の３人の女優がモデルを務め、和服で日本舞踊を披露しました。
(当時の広告）
当時の広告には、「水谷八重子嬢、東日出嬢、小林延子嬢の三女優が、当時特製にして今秋流行の魁たる「染織逸品会」の新衣装を着け、艶麗花の如き姿で、ホールの舞台に現れ、優美な舞踊を演出致します」と書いてあります。なんとも豪華な文章です。
（ファッションショウが開催された年は・・）
日本初のファッションショウが開催されたのは1927年（昭和2年）。
当時の若者文化では、西洋の影響を受けて新しい流行を身につけた若い男女である「モダンボーイ」、「モダンガール」を略した「モボ・モガ」がはやっていたころです。
この年の2月24日に、初めてオペラがラジオで放送され、6月12日には新宿中村屋に純インド式カレーライスが登場し、9月1日には宝塚少女歌劇レビューの初演があるなど、
モダンでしゃれた新しい風が吹き始めていた頃でした。
（ファッション・ショウは3日間開催）
このファッション・ショウは9月21日～23日の3日間にわたり実施され、連日大盛況となりました。
その後、1930年（昭和5年）には「上野松坂屋」が、1934年（昭和9年）には「資生堂」がファッションショーを開催しました。
・・ということで、
9月21日は日本で初めてのファッションショーが
開催された日です。
