師団司令部があり軍都として栄えた福岡県久留米市。
ここには当時全国的に珍しかった円形野外講堂が
建てられ、今も残っています。
(ちょっとわかりにくい場所にある)
福岡県久留米市の野中町にある久留米競輪場一帯は、陸軍墓地があり、その一角には
円形野外講堂が建てられ、今も残っているので現地に足を運びました。
ただ、場所が少々わかりにくいですね。
競輪場の駐車場を背中にして左にある小さな山道を進みます。
下の写真では、立ち入り禁止のポールがありましたが、近くにいた駐車場整備員に聞きましたら、車輌の通行禁止であり、歩く分は全然構わないそうです。この道をドンドン進んでいきます。
すると左側に円形野外音楽堂が姿を現します。
正面にまわってみます。
この円形野外講堂は、直径22メートルで約500人を収容できる規模で、ステージとベンチが円形に配置されています。
ステージの袖にはアーチ状の門があり、その裏手には楽屋があったと言われています。
舞台裏から見たアーチ門。
(養其神)
ステージ中央には 「 養其神 」の文字が掲げられています。これは( そのしんをやしなう )と読み、意味は「 自己の精神の長い修養に努めなさい 」 ということです。
この円形野外講堂が完成したときの久留米にあった第56師団の師団長だった渡辺正夫氏の書だそうである。この渡辺さんは、1940年(昭和15年)8月、第56師団の初代師団長になりました。
なお1942年(昭和17年)4月10日に行われた忠霊塔の竣工式と慰霊祭では、地元の女子青年団による奉納舞踏が上演されています。
<<野外円形講堂への行き方>>
JR南久留米駅から徒歩15分 遙拝台に行く途中にあります
住所:久留米市野中町11
久留米にある円形野外講堂・・
戦前は、このような施設は
全国的にも極めて珍しいらしく、
それがほぼ当時の姿で残っているので
大変貴重な遺構だそうです。