55年前の1964年(昭和39年)10月10日は、
東京五輪が開催された日です。
東京五輪は、アジアで初めて行われた五輪で1964年(昭和39年)10月10日から24日までの15日間開催されました。
この東京五輪の開会式を記念して、開会式が行われた10月10日は、「体育の日」として国民の祝日に制定されました。
(2020五輪の暑さ対策は、大丈夫なのか)
スケジュールをよく見ると、1964年の東京五輪が開催された期間は10月です。
8月ではありません。
これは、当時「東京は暑く、湿度が高い」との理由で10月開催となったのです。
そこで、考えてください。
来年に迫った2020東京五輪は、真夏の7月24日開催、閉会式は8月9日という、日本で
1番暑い時期です。
最近、ニュースでこの時期は、「命の危険にかかわる可能性もあるので外出しないで」とか「冷房の効いた部屋で水分補給を十分行ってください」と呼び掛けている、そんな時期です。
今から55年までさえ「暑いから開催を10月にずらした」のです。
それから半世紀以上が経過し、現在は、地球が温暖化が進み当時より気温が上昇しています。
温度が上昇した上に1番暑い時期での開催・・・選手、関係者の健康管理は本当に大丈夫なんでしょうか?
2020東京五輪では暑さ対策のために、競技が早朝に開始されます。
これに関しては、10月まで開催されていた世界陸上でも似たような話がありました。
中東のカタールの首都ドーハで開催されていた世界陸上は、「暑い国」なので、選手に負担がいかないように早朝に競技を開始したものもあります。
今回、世界陸上を独占放送しているTBSのTV映像を見ると、外が真っ暗な時間に
競技が行われている種目もあります。
ドーハの正解陸上では、競歩とマラソンの競技は、気温30度、湿度80パーセントを超える過酷な条件のために棄権者が続出しました。
2020東京五輪では、競歩、マラソンは午前5~6時スタートとなっていますが、例年の東京ではこの時期は、すぐに30度を超える気温になる可能性が想定されます。
このような状況で選手のコンデションは保てるのでしょうか?
(なぜ五輪を8月に開催するのか)
かつて10月に開催した例もあるのに、最近の五輪は、ほとんど7月から8月にかけての
開催が多いです。なぜ、暑いとわかりきっている夏に五輪を行うのか?
この最大の理由は、テレビ放送にあります。
IOCにとってテレビでの五輪の放送は、大きな視聴率を稼いでくれるドル箱である
ことが必要です。そうしないとTV局に放映権を高く売ることができません。
しかしTVスポーツ番組をみると、9月はサッカーの欧州チャンピオンズリーグや
米プロフットボールのNFLがあるため、この時期に五輪を開催した場合、五輪の放送を見ないで他のスポーツ番組に視聴者が逃げてしまう可能性があります。
つまりIOCが五輪の夏開催にこだわるのは、これらのスポーツキラーコンテンツとの競合を避け、五輪放送の価値を高め、高い放送料を獲得したいためです。
そのため、魅力的なスポーツプログラムがない夏の時期に、五輪を開催し、高い放送料を得る・・というソロバン勘定が動いているようです。
「オリンピック放送をキラーコンテンツにして世界中のメディアに高く売るために、猛暑であろうとお構いなしに夏に五輪を開催する」・・そう言う図式です。
同じような図式は競技の開始時間にも見られます。
欧米で人気がある競技の決勝時間は、大体の場合、欧米どちらかのゴールデンタイムにあわせています。
もちろん、五輪もお金が必要ですからお金を計算することは必要ですが、お金・お金と執着し、予定まで変更するのは考え物です。
(いよいよ来年は2020東京五輪開催)
東京での五輪は、もともとは皇紀2600年にあたる1941年(昭和15年)に開催が予定されていました。しかし、日中戦争が起き、結局日本は開催を返上します。
その後、終戦、占領下、独立、そして経済成長・・となり1964年(昭和39年)にアジア初の五輪開催となりました。
【ブログ記事:2020東京五輪をタダで見る方法】
【ブログ記事:2020東京五輪のメダルを見てきたよ】
アジアで初めての東京五輪が開催されて、
55年たった今日、
3回目の開催となる東京五輪(うち1940年の1回は返上)は、どうなるのだろうかと考えるおっさんです。。