1930年(昭和5年)11月14日、時の総理大臣:濱口雄幸(はまぐち おさち)首相が東京駅で狙撃されました!
濱口雄幸は、大蔵省(現在の財務省)出身で、張作霖爆殺事件(満洲某重大事件)で
退陣した田中義一内閣の後をうけて1929年(昭和4年)7月に第27代の内閣総理大臣になりました。
当時は、1927年(昭和2年)に起きた金融恐慌の影響で、日本は長い不況の真っ最中でした。
濱口雄幸は、首相時代には、日銀総裁の井上準之助を蔵相に任じて金解禁や緊縮財政を断行したり、ロンドン海軍軍縮条約に調印しています。
1930年(昭和5年)11月14日、第27代総理大臣:濱口雄幸(はまぐち おさち)首相で、岡山で行われる陸軍演習の視察に行く途中に東京駅の東海道線のホームで愛国者社員に至近距離から撃たれました。
実は東京駅で、首相が狙われるというのは、1921年(大正10年)に原敬首相が暗殺されて以来のことです。
この原敬首相暗殺事件以後、警備上の観点から駅で首相が乗降する際には一般人の立ち入りを制限していました。しかし濱口首相は「人々に迷惑をかけてはならない」との考えを持ち、このときは立ち入り制限がありせんでした。そこを運悪く狙われました。
狙撃場所は、東京駅内の中央通りから新幹線の改札に登る階段の手前で、今は狙撃された事件があったことを示すボードがあります。
浜口首相は一命は取り留めたものの、翌年にこの時のケガがもとで命を落としました。
【首相官邸HP 濱口首相時の内閣閣僚名簿】
●その風貌からライオン宰相とも呼ばれ、戦前の日本経済建て直しにまい進した
濱口雄幸のことを書いたお勧めの本があります。
毎日20万人近くの乗客が利用しているという日本の首都・東京駅で、当時現役の総理大臣が狙撃されました。
東京駅を普段何気なく歩いている人や利用している方も多いと思いますが、
11月14日に、かつて首相が襲撃されるという歴史的な出来事があった場所です。
時間が出来ましたら、足を運ばれてはいかがでしょうか?