日本で初めてできたアーケード(福岡県北九州市小倉)
商店街で見かけるアーケード。雨が降っても濡れないので便利ですよね。
このアーケードが日本で初めてできたのが、福岡県北九州市小倉にある魚町銀天街です。
(魚町銀天街とは)
魚町銀天街は、小倉駅前から旦過市場入り口まで続く、アーケードのある商店街です。
ここにはもともとは江戸期に商家が立ち並んでいた場所でした。
現在は、魚町1丁目・2丁目・3丁目からなる全長130メートルの地域で、この商店街には150店舗がそろっています。
1日の通行量は、2019年には1万5000人を超えています。
1951年(昭和26年)、当時、日本は太平洋戦争に負け、連合軍の占領下にありました。
その年の10月に魚町銀天街が、日本初のアーケード商店街として開業しました。
(アーケード発祥の地)
銀天街の中央の道路沿いには「魚町銀天街発祥の地」というモニュメントが造られていて、そこには、こう書かれています。
「1951年10月ここ魚町に日本ではじめて公道上にかかる全長130mのアーケードが完成。6,000通の公募作のなかから”銀の天井に輝く街”を意味する”銀天街”と命名されました。以降”銀天街”の名称が各地へ広まりました。」
(開発までの道のり)
初めての事、前例がない事を行うには、何事も苦労がつきものです。
魚町銀天街のアーケードですが、当初、市役所が「公道に屋根をかけるのは、前例がないので、これは認められない。」と主張し、なかなか許可が下りなかったそうです。
そこで商店街の幹部は、東京に出向き、建設省に直接交渉し、了承を得ました。
こうして昭和26年10月、魚町に、日本で初めてとなる、アーケードが完成しました。
完成の時、魚町ではパレードが行われ、小倉駅から門司港を結ぶ、魚町銀店街への送迎バスも走ったそうです。
【1951年(昭和26年)の魚町銀天街 説明石碑の写真より】
その後、「アーケードを付けた商店街」は日本各地で見られるようになりました。
その発祥、スタートは福岡県北九州市小倉北区にある 魚町銀天街です。
(小倉魚町銀天街)
魚町銀天街は、小倉駅のモノレール乗り場方向出口近くから始まります。
中間地点には、信号があり分断されますが、アーケードはそのままあり、北九州市最大の旦過(たんが)市場の入り口まで続きます。
【魚町銀天街公式HP】
<<魚町銀天街への行き方>>
JR小倉駅徒歩3分
住所:福岡県北九州市小倉北区魚町周辺