「鎌倉殿の13人」第36回「武士の鑑」の視聴率は12.4%でした。
では、あらすじを見ていきます。
(畠山を討て!)
北条時政と後妻りくの息子・政範の京都での謎の死をきっかけに、時政と畠山重忠の
対立が強まります。
そして時政が実朝から花押をもらったために畠山重忠は謀反人となります。
時政は「畠山が武蔵で兵を整えている。鎌倉殿をお守りするため、これより畠山一族を滅ぼす!」と宣言します。もう暴走ですね。
時政は三浦一門に対し、畠山は爺様(三浦義明)の仇だと言います。これを聞き義村は三浦一門をあげて討つとなりますが、同じく三浦一族の和田義盛は乗り気ではありません。
畠山征伐の戦術はこうです。
時政の娘婿である稲毛重成が、畠山重忠の子・重保を鎌倉の由比ガ浜に呼び出し三浦義村や和田義盛たちが待ち伏せします。ただし、時政が「決して殺してはならぬ!」と言います。重保を人質にして重忠を降伏させる作戦です。
ちなみにこの由比ガ浜は かつて頼朝の弟の義経の子が生まれてすぐに埋められた場所です。
作戦会議の後、三浦義村の弟・三浦胤義は兄・義村に「小四郎殿(義時)に伝えなくていいのか?」と尋ねます。
これに対し義村は、教えたところで板挟みになって苦しむだけだと言い放ちます。
(義時の怒り)
義時には弟の時房がこの状況を伝えました。畠山とは和睦と思い込んでいた義時は
「どうしてそういうことになるのか!」と拳を床に叩きつけ怒ります。
こういう状況なのに義時の息子の北条泰時が、義時の継室・のえが、したたかで危険な女性あることを伝えようとします。しかし、「今はそれどころではない!」と一喝されます。なんとタイミングが悪い!
このあと泰時は、偶然廊下で、のえとすれ違います。このとき、のえは つわりのようなしぐさを見せます。
のえは、伊賀の方と言い、義時の四男・政村を産んだと記録に残されています。北条政村・・元寇のときの8代執権北条時政の前の7代執権で重忠親子が討伐された日に誕生します。
( 畠山重保殺害)
着々と進む畠山討伐の準備。。。御所では義時が、畠山に謀反の証拠はないと言い、実朝は下文を取り下げたいと考えます。
しかし義時は、一度取り下げたら威信に傷がつくからそれはできないと認めません。
実朝は幼い頃から世話になった畠山を殺したくないと訴えます。
そのころ義村と義盛は、鎌倉に畠山重保を呼び寄せていました。浜に集まる謀反人を討つため――そういう理由で呼び出された重保は、兵に囲まれます。
ここで三浦義村が「謀反人たちとはお前らのことだ。手向かいしなければ命は取らぬ」と言いますが戦いになり重保は命を落とします。
その知らせを聞いた時政は「重保は殺すなといっていただろ!」と慌てますが、義村も、やらなければやられていたと語ります。
(大将志願)
武蔵から鎌倉へ近づいていた重忠は、重康の死を知り、二俣川の向こうで進軍を止めました。
りくは、今すぐ兵を差し向け討ち取るように言います。この出しゃばりに対し時房が
「継母上、政範を失った無念はお察しします。けれどもだからといって全てを畠山殿に押し付けるのはよくない」と言います。
すると、りくは逆切れし、政範が死んでいい気味だと思っているのか?と騒ぎます。
おいおい!無茶苦茶だあ・・
そこへ泰時が、重忠が鶴ヶ峰に布陣したことを伝えてきました。
鶴ヶ峰は高台で、敵を迎え撃つには格好の場所です。
義村や義盛は、重忠が死ぬ気で戦う事を悟ります。
するとりくが「だったら望みを叶えてやりましょう!」
と、またまた口出しします。おいおい
すると、珍しく時政が声を荒げます。
「それ以上口を挟むな! 腹を括った兵がどれだけ強いかお前は知らんのだ!」
ここで義時が戦の大将を志願します。
義時は「戦にはさせぬ」と、そのために大将なるというのです。
時政は御所に待機することになりました。
廊下で義盛が泰時に「戦は怖いか?」と尋ねると、泰時は「怖いです……」と。
「隅っこで見てろ。まずは俺を見て学べ」と義盛は言います。
りくを一喝した時政ですが、二人きりになると謝っています。なんだかなあ・・
謀反人・畠山を成敗しようという動きがあることを聞いた尼御台・政子に義時事の真偽を尋ねます。義時は「父上が言っているだけだ」と言います。
さらに「執権殿がそう申されるなら仕方ない。姉上、いずれ腹を決めていただくことになるかもしれません。政を正しく導かない者が上に立つ。それはあってはならぬこと。その時は誰かが正さねばならない」―そう義時は言います。
(交渉決裂)
戦場では、戦をしたくない大将の義時は和田義盛を重忠との交渉役に派遣します。
義盛は重忠のもとへやってきて、話をします。
重忠は「今の鎌倉は北条のやりたい放題だ。武蔵を奪われ、息子は謂れなき罪を着せられ騙し討ちにされた。私だって義時の言葉を信じてこの様だ。」と語った後、山に向かい「戦など誰がしたいと思うか!」と叫びます。
その後も和田義盛と畠山重忠の話は続きますが重忠は、「ここで退けば、畠山は北条に屈した臆病者だと誹りを受ける。最後の一人になるまで戦い抜き、畠山の名を歴史に刻み込むことにした。もはや鎌倉で生きるつもるはない!」と返します。
こう言い切る重忠に義盛も「戦で決着をつけよう」と言います。
(畠山あっぱれ)
「これより謀反人畠山次郎重忠を討ち取る!」
総大将・北条義時が宣言し戦が始まりました。
義時は、息子の泰時に、「功を焦るな、まずは戦がどんなものか、目に焼き付けよ」と告げます。
「父上は、怖くはないのですか?」
「敵は畠山重忠だぞ。怖くないわけないだろう。あっ! 小便ちびった!」
泰時が焦ると、冗談だ!とあわてて訂正する義時です。なんだかなああ・・・
さて、戦いです。
合戦の火ぶたが切られるとしばらくして大将・北条義時のもとに重忠が馬に乗り駆け寄ってきます。
馬を走らせ馬上で斬り合う、義時と重忠。
つぎに義時は馬から飛び出し重忠にダイブし2人は地面に落ちます。そして2人の大将同士が白兵戦を繰り広げます。
泥臭く、殴り合う2人。最後は義時に馬乗りになった重忠が小刀で義時の喉を突こうとますが、刀は義時ではなく地面を刺します。
どうみてもこの勝負、畠山重忠の勝ちです。
重忠は立ち上がりると、馬に乗って静かに去って行きました。
(捨て石・稲毛重成)
重忠は、手負いのところを愛甲三郎季隆に射られて亡くなり、その首が届きました。
首桶を持った義時は父に訴えます。
「次郎は決して逃げようとはしなかった……逃げる謂れがなかったからです。所領に戻って兵を集めることもしなかった。戦う謂れがなかったからです。執権を続けていくのであれば、あなたは見るべきだ!父上!」。
戦が終わり、御家人たちのほとんどは、畠山に罪がなかったと語り、なんとも重苦しい空気が支配します。
この状況の改善のために大江広元は「畠山殿を惜しむ者たちの怒りを、誰か他のものに向けては?」と提案します。
義時は時政に「重成にかぶせましょう」と言います。
重成は娘婿の一人ですから、時政は乗り気ではありませんが、誰かに罪をなすりつけなければ、今の状況では矢面に立たされます。
「しょうがねえ……死んでもらうか」
その結果、稲毛重成は、執権の娘婿として、ある事無い事を吹き込み、武蔵の惣検校職を狙い、それが畠山討伐となったという罪をきせられ斬られます。なんと気の毒な・・
(心が和むんじゃ)
娘婿である稲毛殿を見殺しにしたということで、さらに執権北条時政から御家人たちの心が離れていきます。
りくは、ようやく政範の仇を討つことができたと時政をねぎらい、さらに「重成の分までしい様に長生きしてもらう」と言います。なんだかなあ・・・
時政は「わしはな、皆の喜ぶ顔を見ていると、心が和むんじゃ」としみじみと語ります。時政は優しいのに、奥さんが悪いとなあ・・
(時政排除の動き)
義時は、さらなる時政排除の策を練ります
所領の分配を尼御台に任せる事にしました。最初は渋った政子ですが最後は、混乱を鎮めるためということで承諾します。
この席で政子は義時に言います。
「稲毛殿が亡くなったそうですね」
「はい」
「あなたが命じたのですか?」
「命じたのは執権殿です」
「なぜ止めなかったのですか?」
「私がそうするようお勧めしたからです。執権殿は御家人たちの信を失った。執権殿がおられる限り、鎌倉はいずれ、たちゆかなくなる。父上から政から退いていただくためのはじめの一歩であり、重成殿はそのための捨石です。」
「小四郎……恐ろしい人になりましたね」
「すべて頼朝様に教えていただいたことです」
「父上を殺すだなんて言わないで欲しい」
「今の自分があるのは父上がおられたからだ」
「そのさき、あなたが執権になるのですか?」
「私がなれば、そのためになったと思われます」
「私が引き受けるしかなさそうですね」
「鎌倉殿が十分に成長なさるまでの間です」
姉と弟の淡々とした、しかし重みのある会話です。
このシーンは2人の心情を現してか画面全体が暗く、会話もゆっくりです。
(訴状)
そして義時が、時政に訴状を突きつけています。
時政は「小四郎、わしをハメたな!」と声をあげます。
「ご安心ください。これはなかったことにいたします。あとは我らでなんとか」
と言って、訴状は破り捨てます。
しかし、「執権殿が前に出れば出るほど反発は強まる。謹んでいただきたい」と忠告します。
時政が「恩賞の沙汰は? やらせてもらうぞ!」と言うと義時は首を横に振ります。
一瞬唖然とした時政は高笑いをして「やりおったな、みごとじゃ!」と言います。
7月8日――尼御台の決めた恩賞の沙汰を二階堂行政が読み上げます。
りくが「執権殿をさしおいて政子がしゃしゃりでるとは!」と怒り、時政も怒ります。
まずます時政が孤立していきます・・。
うーん自分がまいた種とは言え、時政もう立場がありません・・。