1872年(明治5年)
明治天皇初の巡幸で、
下関に上陸したことを記念した
石碑がありました。
(関門海峡のすぐ近くにある石の塔)
JR下関駅から唐戸市場までを歩いていたら道沿いに石の塔がありました。
この石の塔の後ろに見えるのは下関市立しものせき水族館の海響館です。
この石碑は明治天皇御上陸地聖蹟です。
明治天皇の聖蹟は、明治天皇が行幸で訪れた場所や建物のことで各地にあります。
(明治天皇初めての巡幸)
1872年(明治5年)に、明治天皇が巡幸を行い、西国九州を回りました。
(解説:行幸(ぎょうこう、みゆき)とは、天皇が居所から外出することです。目的地が複数ある場合は巡幸(じゅんこう)と言います。)
明治天皇初めてとなるこの巡幸は、5月に東京を出発し伊勢・京都・大阪・下関・長崎・
熊本・鹿児島を周り、丸亀、横浜、そして7月12日に東京に戻るという2ヶ月の旅で西郷隆盛が同行しています。
同年6月10日午前9時、巡幸中の明治天皇が海路で下関に到着し上陸し下関で3泊します。
(皇紀2600年に完成)
この石碑は、明治天皇の下関上陸を記念して1940年(昭和15年)=皇紀2600年2月11日=紀元節に建立されています。
皇紀2600年には、五輪や万博の開催が予定され、また日本国中をあげて盛大に祝賀行事が行われました。
明治天皇の下関上陸を記念したこの塔の裏側には文字が刻まれています。
(六大巡幸の最初)
明治天皇は日本各地を訪問しましたが特に
①1872年(明治5年)5月23日から7月12日までの九州・西国、
②1876年(明治9年)6月2日から7月20日の東北・北海道、
③1878年(明治11年)8月30日から11月9日の北陸・東海道、
④1880年(明治13年)6月16日から7月23日の甲州・東山道、
⑤1881年(明治14年)7月30日から10月11日の山形・秋田・北海道、
⑥1885年(明治18年)7月26日から8月12日の山口・広島・岡山、
・・の6回の巡幸は、六大巡幸と呼ばれています。
明治天皇が訪れた聖蹟は各地にあり、そのうち377件が史蹟に指定されました。
しかし、終戦後のGHQ民間情報教育局により1948年(昭和23年)6月29日、指定を一斉解除されました。
JR下関駅から徒歩20分程度