日本の近代化の大きな原動力となった官営八幡製鉄所。その八幡製鉄所の工業用水確保のために河内貯水池が作られました。
その河内貯水池に行く途中に遭遇したのが、今回紹介する鷹見神社です。
鷹見神社と言う名前の神社は、この地域一帯には複数あり、英彦山・鷹羽鷹見系の神社群を形成しているそうです。
今回紹介する鷹見神社は、住所で言うと北九州市八幡西区市瀬で、場所的には北九州市街地から離れた権現山の西の山麓にあります。
祭神は、伊弉冊尊(いざなみのみこと)、速玉男命(はやたまおのみこと)、事解男命(ことさかおのみこと)です。
権現山の山麓から山頂までが、この神社の管轄だそうです。
(神石)
神社の一の鳥居の参道入り口、左側には大きな磐座があります。「神石」だそうです。
おっさんが隣に立つと、この岩の大きさがわかると思います。デカいんです!!
一の鳥居をくぐり、権現橋という太鼓橋を渡り、境内に入ります。
この境内は木々に追われた深い森です。
神社は聖域なので、ここに育つ木を伐採することは禁じられています。
そのため、木はどんどん成長し神社を覆い隠すように育ちました。
また、おっさんが参拝したときは初夏でセミの声が響いていました。
神社を包む木々に覆われた森に響くセミの合唱は、まるで神社の本殿に近づこうとするおっさんを威嚇するように、少し恐怖を感じました。
狛犬を通り過ぎると「明治四十五年三月」と刻まれた石の鳥居をくぐります。
「明治四十五年」ですから明治最後の年で、この年の7月30日に明治天皇が崩御します。清朝が滅び中華民国が成立した年であり、7月にはタイタニック号が沈没し、
また開催されていたストックホルムマラソンで日本人として初参加した金栗四三さんが
マラソンの競技中に行方不明になる・・そんな年でした。
本殿はしっかりとした作りです。
本殿に向かう参道に由来を書いた石碑がありました。
歴史ある神社ですが、何度か戦争で燃えたり財宝が略奪されたそうです。
木々が生い茂り、独特の世界観を感じたこの神社、
昔の神社の雰囲気を漂わせていました。
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公共交通機関は接続が悪いのでここへはレンタカーがいいです。
住所: 福岡県北九州市八幡西区市瀬70
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