この巨大な石。
京都嵐山の天龍寺にあります。その名も硯石。
その名の通り習字で使う硯の形をした石です。
(天龍寺の硯石)
京都市右京区にある天龍寺。その庭園には大きな硯が縦型で置かれています。
硯石の高さは約2メートル。人間の身長よりも高いです。
(鈴木松年をしのんで建立)
この硯石は1899年(明治32年)に日本画家・鈴木松年(すずきしょうねん)が法堂の
天井に雲龍図を描いた時に使用したと言われています。
鈴木松年は60数人の修行僧が摺った墨を使い大筆で勇壮な雲龍図を描いたそうです。
その後、臨済宗天龍寺派管長・橋本峨山(はしもとがざん=橋本昌禎(はしもとしょうてい))が鈴木松年の遺徳を偲んでこの硯石を建立しました。
硯石を拝むと、書道や水墨画、絵画などでご利益を授かることができるそうです。
天龍寺のある場所は、平安時代に嵯峨天皇の皇后の橘嘉智子が開いた檀林寺があったところで、その後、後嵯峨天皇と皇子の亀山天皇が離宮を建て、亀山殿と名付けました。
そして南北朝時代に足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔う目的で、亀山殿を寺院にしたのが、現在の天龍寺の始まりになります。
ちなみに日本史で出てくる天龍寺船は、この寺=天龍寺の造営のために貿易で資金を
得ようと室町幕府が元との貿易に使用した船のことです。
天龍寺は「古都京都の文化財」としてユネスコ世界遺産に登録されています。
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公開:3月21日~10月20日 8:30~17:30
公開:10月21日~3月20日 8:30~17:00
庭園拝観料は大人500円
電話:075-881-1235
書道を学ぶ方々、
京都嵐山に足を運ばれたら
是非天龍寺の硯石を御覧下さい!!