不死身艦の名をつけた白ワイン「涼月」!
このワインの名前となった「涼月」とはどんな船なのか?見てみましょう。
(一等駆逐艦「涼月」とは)
「涼月(すずつき)」は、日本海軍の一等駆逐艦で、13隻ある秋月型駆逐艦の3番艦です。
1942年(昭和17年)12月29日に三菱長崎造船所で竣工し、以後輸送作戦や護衛任務に従事しました。
涼月は、1945年(昭和20年)4月6日、戦艦大和の沖縄突入作戦である、いわゆる天号
作戦に参加します。
翌4月7日の坊の岬沖海戦で大和を含め6隻が沈没します。
一等駆逐艦の涼月は、この戦いで戦死者57名・負傷者34名を出しますが、涼月自体は
沈没することなく自力で脱出します。
途中、米空母の魚雷攻撃を受けるものの命中せず、4月8日14時30分、長崎の佐世保港に
たどり着きます。
涼月は、他の戦場でも何度も乗り越えた“不死身の駆逐艦”です。
(軍艦防波堤として)
沖縄戦での激闘を生き延びた涼月は、戦後意外な形となります。
福岡県北九州市若松区で軍艦防波堤となったのです。
軍艦防波堤・・耳慣れない言葉ですが、軍艦防波堤とは、文字通りに軍艦を利用して
作った防波堤のことです。
今の北九州市若松区と洞海湾内部には年中強い波風が入り、特に八幡製鉄への船舶の運航が困難で困っていました。
そこで、第二次大戦後、「冬月」・「涼月」・「柳」の三隻の船が防波堤代わりに沈められました。
長さ770mの防波堤のうち約400mをこの3隻の船体で作っています。
やがて時代の推移で「冬月」と「涼月」は台風等で壊れてしまいコンクリートに埋められてしまい現在、姿が残るのは「柳」だけです。
この「柳」は第1次大戦で地中海に行くなど活躍した駆逐艦です。
【軍艦防波堤を訪問したときのブログはココ】
軍艦防波堤のすぐ近くにある案内版には、防波堤となった3つの戦艦が紹介されています。
今回、軍艦防波堤の1つである
一等駆逐艦の「涼月(すずつき)」から
名前をとった白ワインが
2022年(令和4年)9月に販売!!
追記)そして完売しました!
(不死身の駆逐艦の名をつけたワイン)
沖縄戦の激闘を生き抜いた一等駆逐艦「涼月」。
このワインを発売したのは、北九州市若松区にある軍艦防波堤の史実の保存、連絡や
情報交換等を行う同好の会の軍艦防波堤連絡会のワイン工廠です。
軍艦防波堤連絡会のワイン工廠が「軍艦防波堤」の事実を未来へ引き継ぐために
「軍艦防波堤ワイン」の第一弾として白ワインの「涼月」を販売しました。
価格は4800円予定(送料別)で、原料となるブドウは地元若松で取れた物を地元若松の
業者が醸造しました。
厳しい激戦を生き抜いた「涼月」の名前をつけた
このワイン、
縁起がいいので受験生の親御さんや選挙に出る方などにも重宝がられるかも知れませんね
※今回のブログ作成には、軍艦防波堤連絡会のワイン工廠様にご協力を頂きました.。
有難うございました。